刀剣乱舞 解消はしないまま物語は終わる
長曽根さんも蜂須賀も、
抱えた葛藤をきれいに解消はしないまま物語は終わる。一段だけ昇華した執着や羨望を、向き合ったり認めたりしながら、彼らはこれからも逡巡するのだろうと思う。
そうして歩んでいくのだろう。忘れられぬ人を思い出し、返らない日々を願うことに意味がないとしても、生きていける。生きていかねばならない。それこそが歴史そのものなんだなあ。
今はもういない主の歴史を、物語として継いでいく。それが刀剣男士たちの使命でもあるなら、なんて残酷なことだろう。主のいた日々を恋しく思いつつ、その歴史をひたすら守っていかねばならない。死に様ですら、忘れることなど許されないのだ。強くなくては生きていけない。だからこそ悲しい。兼さんの言葉が染みる。